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伊坂幸太郎 原作『アヒルと鴨のコインロッカー』は意外なパターンのどんでん返し映画【ネタバレあり】

アヒルと鴨のコインロッカー 2006年

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再生時間:109分

アヒルと鴨のコインロッカー
解説

いま最も注目を集める人気作家、伊坂幸太郎の同名小説を映画化。ボブ・ディランの不朽の名曲「風に吹かれて」にのせて、若者たちの奇妙な友情をミステリアスに描く。映画やテレビドラマなどで人気上昇中の若手俳優濱田岳瑛太がダブル主演。共演には関めぐみ松田龍平、大塚寧々といった人気、実力を備えた面々が顔をそろえる。『ルート225』で高い評価を得た中村義洋が監督を務め、巧みに構成された物語を見事に映像化している。

解説・あらすじ - アヒルと鴨のコインロッカー - 作品 - Yahoo!映画

キャスト・スタッフ
アヒルと鴨のコインロッカー
あらすじ

映像化困難とされた伊坂幸太郎のミステリー小説を映画化
大学入学のため仙台へ引っ越してきた青年・椎名が片付けをしていると、隣人の河崎という男から声を掛けられる。そして、彼は椎名に奇妙な計画を持ちかける。それはブータン人留学生に広辞苑をプレゼントするため、本屋を襲撃するというもので…。

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主なストーリー・考察
※ネタバレあり

2年前、仙台ではペットを盗んで殺すペット殺しのニュースが世間を騒がせていた。ペットショップ勤務の琴美(関めぐみ)はブータン人の留学生ドルジ(瑛太)と付き合っている。

琴美はペット殺しのニュースを聞いて、犯人たちは鳥葬にしてやればいいと言う。ドルジは鳥葬は処刑の方法ではなく、亡くなった人間の弔い方法だと琴美に説明をする。

ペット殺しの犯人と遭遇

ある時、琴美とドルジが公園を歩いていると、ペット殺しの3人組がペットを惨殺している現場に出くわしてしまう。立ち向かおうとする琴美をドルジは遠ざけようとするが、犯人たちに気づかれてしまう。

追って来る犯人にドルジは石を投げて撃退、琴美は「あんたたちのこと、警察に言ってやるから」と言って、2人は立ち去ったが、琴美は住所と電話番号が書かれた定期券を落としてしまう。

河崎とドルジと琴美の奇妙な関係

琴美には河崎(松田龍平)と言う元彼がいる。河崎は、琴美とドルジの前に現れ、河崎はドルジに日本語を教え、3人の奇妙な関係が成立する。

ある日、自宅近くでペット殺しに待ち伏せされて連れ去られそうになった琴美を、河崎が助ける。ドルジは河崎にボディガードを頼んでいたのだった。そして、この時既に河崎はHIVに感染しており、体に不調が出始めていた。

琴美の死

琴美の家には犯人たちからの嫌がらせ電話がかかってくる。電話の音から、犯人たちがボウリング場にいることを知った琴美とドルジはボウリング場に向かう。

そして、ペット殺しの犯人の車に犬が乗っているのを見つけ、警察に通報する。ボウリング場の中にいるペット殺しの犯人をドルジと警察が追うが、犯人たちは非常口から逃げて、車で逃走しようとする。

逃げようとする犯人たちを見つけ、駐車場で待機していた琴美は犯人たちの車の前に立ちはだかる。しかし、犯人たちは琴美ははね、琴美は死んでしまう。逃げようとした犯人たちも道路に飛び出したところ、トラックと衝突し、1人を残して2人は死亡する。琴美が守ろうとした犬は事故の衝撃でキャリーの扉が開いて、逃げて行った。

河崎の死

琴美が亡くなり、残されたドルジと河崎は生き残った犯人が本屋で働いていることを知り、復讐に向かうが、途中で河崎が倒れてしまう。ドルジは車で河崎を病院に連れて行こうとするが、河崎は途中で息絶える。

ドルジと椎名の出会い

1人になってしまったドルジ。ある日、ドルジが住んでいるアパートの隣に引っ越してきた椎名(濱田岳)が琴美と河崎がよく聞いていたボブ・ディランの「風に吹かれて」を口ずさんでいるのを聞き、ドルジは椎名に声をかける。

そして、ドルジは自分のことを「河崎」と名乗る。そして、ペットショップの麗子(大塚寧々)の話は信じるなと言う。

椎名を強盗に誘うドルジ

河崎と名乗るドルジは椎名に、隣の隣に住んでいる男は「ドルジ」と言うブータン人で、彼は広辞苑を欲しいと言っているから、一緒にモデルガンを持って、本屋に強盗しに行こうと椎名を誘う。嫌がりながらも、付き合ってしまう椎名。ドルジは椎名に外で見張りをするように言い、ドルジは本屋の中へ。

ドルジは本屋にいた琴美を殺したペット殺しの犯人を捕まえ、車に乗せる。そしてまた本屋に戻って広辞苑を取ってくるが、戻って来た椎名に「それは広辞林」だと指摘される。椎名は車にドルジが拉致した男が乗せられていることには気づいていない。

ドルジを尾行する椎名と麗子

椎名は大学のキャンパスでペットショップの麗子に出会う。麗子に河崎と琴美、ドルジの話を聞く椎名。

その日、麗子と椎名は河崎が車で出かけるのを尾行する。海に向かう河崎(ドルジ)。河崎(ドルジ)が去った後を麗子と椎名が調べると、ペット殺しの犯人が木に縛られていた。犯人の足にはナイフが刺されており、鳥の糞まみれになっていた。空にはたくさんの鳥。2人は警察に通報する。

河崎の正体

帰り道、椎名は「河崎がやったんですかね?」と麗子に尋ねると、麗子は「河崎君はもうこの世にいない。ブータン人に聞いてみな」といわれ、椎名は隣に住む河崎に「ドルジ」だと言われた男を訪ねたところ、彼はブータン人ではなく、山形出身の男であることを知る。椎名は河崎(ドルジ)を問い詰めると、河崎(ドルジ)が自分がドルジだと打ち明ける。

椎名はちゃんと言ってくれればよかったのにと言うが、ドルジは「俺が外人だとわかったら、相手にしなかっただろ」と椎名に言う。

椎名の父の病気

椎名は父親が胃がんで母親に大学を辞めて、父の靴屋を継ぐように言われている。ドルジと椎名が話しているところに、母親から電話がかかって来て、後悔する前に今日帰ってくるように言われる。

実家に行くため、椎名とドルジが家を出ると、麗子が車で待っていた。麗子はドルジに自首するようすすめる。相手は死んでないし、事情を話せば罪も軽くなると。

しかし、ドルジは「殺さなかったんじゃない。失敗しただけだ」と話す。琴美が希望していたように、犯人を鳥に食べさせて殺そうとしたが、途中で見つかってしまっただけ、つまり殺意はあったという意味。

椎名とドルジの別れ

駅に着いたドルジと椎名。椎名はリュックからラジカセを取り出し、ボブ・ディランの「風に吹かれて」をかけて、そのラジカセを駅のコインロッカーに入れる。

ボブ・ディランを神様だと言っている2人。椎名はラジカセをコインロッカーに入れることで、神様を閉じ込めて、神様に見て見ぬ振りしてもらおうよと言う。

椎名は「繰り返しにしたから、ずっと鳴ってる」と言う。「じゃ、また」と言って改札に入る椎名。ドルジが「またっていつだよ?」という問いには答えずに立ち去る。

横断歩道でドルジが信号待ちしていると、琴美が死んだときに逃げた柴犬が車にひかれそうになっており、迷わず飛び出すドルジ。

駅のコインロッカーではボブ・ディランの「風に吹かれて」が流れたままになっている。曲がまだ流れたままになっているということは、神様がコインロッカーにいると言うことなので、車道に飛び出したドルジも犬も無事だったと思われる。

この話をパーツごとに区切って、時系列をまぜこぜにした作品。なので椎名目線で見ると、河崎が実はドルジだったことを知った時に、どんでん返しが発生する。

ヒルと鴨の話は、ドルジが琴美に「アヒルと鴨の違いは?」と聞いた時に琴美が「アヒルは外国の鳥で鴨は日本の鳥かな?」と答えたことで、日本にいる外人と日本人を対比させているらしい。

個人的評価

映画の満足度★★★☆☆

感想・レビュー

琴美がペット殺しの犯人の車を見つけて、無意味に車の窓をドンドンやるところや、警察とドルジがコミュニケーションを上手く取れないのに、琴美が警察とやり取りしないところとか意味がわからない箇所もあるが、全体的には良い映画。

時系列で並べれば、わかりやすいストーリーだが、過去と現在をちぎってつなげる構成になっているので、どんでん返しのビックリ度は高め。

video.unext.jp

中村義洋監督
作品一覧

1999年 ローカルニュース
2004年 日野日出志のザ・ホラー怪奇劇場「わたしの赤ちゃん」
2005年 絶対恐怖 Booth ブース
2005年 @ベイビーメール
2005年 あそこの席
2006年 ルート225
2006年 アヒルと鴨のコインロッカー
2008年 チーム・バチスタの栄光
2008年 ジャージの二人
2009年 フィッシュストーリー
2009年 ジェネラル・ルージュの凱旋
2010年 ゴールデンスランバー
2010年 ちょんまげぷりん
2011年 映画 怪物くん
2012年 ポテチ
2013年 みなさん、さようなら
2013年 奇跡のリンゴ
2013年 ナゾトキネマ マダム・マーマレードの異常な謎 出題編/解答編
2014年 白ゆき姫殺人事件
2015年 予告犯
2016年 残穢 -住んではいけない部屋-
2016年 殿、利息でござる!
2017年 忍びの国
2019年 決算! 忠臣蔵